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PETROSOLAUM

02lastと03lastについて

来たるPETROSOLAUMの展示受注会へ向けて、これまで何度かBlogでご紹介してきましたが、あらためて木型について触れてみようと思います。



今回は、当店でオーダーした「02last」と「03last」の作品をもとに、その特徴と木型による仕様の違いについてご紹介いたします。



まずは「02last」。
こちらはStone Derby Garment Dye Zeolite Cowhide(BLACK)/Deer Suede(NATURAL)

 

スクエアトゥが特徴の木型です。
前足部にはゆとりがあり、足幅が広い方にもおすすめです。

 

トゥは平たく、ボリュームを抑えた形です。
Stone Derbyでは(BLACK)は製品染め、(NATURAL)は燻染め後に製品洗いを施しているため、ソールはそり返り全体に歪みが生まれ、アルチザン靴らしいムードを醸し出しています。
コバもアッパーの風合いに合わせるように削りっぱなしで荒々しさがあります。

 

「02last」のアウトソールはマッケイ製法。
アッパーとインソールを直接縫い付けることで履き出しから足馴染みが良く、スニーカーのような履き心地の良さが魅力です。
コバの張り出しも抑えられ、全体的にすっきりとした印象に仕上がっています。


続いて「03last」
こちらはH Chukker Kudu(BLACK)(NATURAL)

 

尖りすぎず、丸すぎない絶妙なラウンドトゥ。
02 lastと比べるとややぽってりとした印象で、つま先にかけて高さのあるバランスです。



こちらも同じく「03last」のConnect Loop Pit Horse Crack(BLACK)(WHITE)

 

ハイエンドラインである「03last」は、ビスポークシューズに勝るとも劣らない伝統的な技法が盛り込まれた、圧倒的な作り込みが特徴です。


まずはアッパー吊り込み。
こちらに関しては「03last」に限らず「02last」も同様なのですが、全て手吊り込みによって行われています。
その証として踵にはタックホールの跡が見られます。



時間をかけて力加減を調節しながら丁寧に吊り込むことで木型にぴったりと革を沿わせ、立体的なフォルムを形成します。
その結果、履き心地の良さと耐久性の高さにも繋がっています。

 

続いて底付け。
こちらの木型ではオーダーの段階で底付け製法を指定することができ、H Chukkerではハンドソーンウェルテッド製法、Connect Loopではマッケイ製法にてオーダーしております。



03lastの真髄を味わうのであればやはりハンドソーンウェルテッド製法。
機械で縫い上げるグッドイヤー製法とは異なり、インソール、アッパー、ウェルトを全て手縫いで縫い付けていきます。


すくい針という湾曲した針を用い、松脂を擦り込んだ麻糸で力加減を細かく調整しながら一針づつ縫い上げ固定します。
機械では再現しきれない繊細な作業であり、この工程によって堅牢で一体感のある仕上がりとなります。


厚みのあるリブテープを使用しないため、内部の隙間を埋めるコルクの量が減って軽量になり、ソールの返りも良くなります。
履きこむほどにインソールが沈み込んで馴染んでゆき、抜群の履き心地を生み出します。


対してマッケイ製法は、「02last」と同様の仕様でありながら、「03last」ではステッチが表に出ない仕上げが施されています。

【PETROSOLAUM/ペテロオラウム】Connect Loop(WHITE)

 

アウトソールとなる革を薄くスライスし、開いた部分にステッチを通す溝を掘り、縫い上げた後に革で閉じるヒドゥンチャネルという高度な技術が用いられています。
縫い糸が見えないことで、すっきりとした美しい印象に仕上がると同時に、歩行時に糸が擦り切れるのを防ぐ役割も担っています。

 

ハンドソーンウェルテッド製法のH Chukkerでも同じ仕様です。

 

さらにウエスト部分は、美しい曲線を描くように中央が盛り上がったフィドルバック仕様に。
そして、アウトソールの固定にはPETROSOLAUMの作品ではお馴染みのウッドペイス(木釘)が打ち込まれています。
こちらもビスポークでも殆ど見られない手の込んだ技術です。

 

今回ご紹介した「02last」と「03last」の違いが、それぞれの特徴や見え方を知るきっかけとなり、靴を選ぶ際の参考になれば幸いです。


【PETROSOLAUM展示受注会】

【会期】5月2日(土)〜5月5日(火)
【会場】Solitary 〒920-2113 石川県白山市八幡町ヌ26-12 070-9187-4449

 

皆様のご来店をこころよりお待ちしております。

 

執筆者 中村鴻大

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