極上と呼びたくなる着心地
スウェットトレーナーに「極上」という言葉を使うと、少し大げさに聞こえるかもしれません。しかし、この作品に関してはあえてそう言いたくなります。
今回ご紹介するのは、MITTANのスーパー120’sウール裏毛トレーナー。

一見すれば、よくあるクルーネックのスウェットトレーナー。しかし、こちらの作品について最初にお伝えしたいのは、形でもデザインでもなく、その圧倒的な肌触りの良さです。
指先で触れるだけでも十分にその柔らかさは伝わりますが、本当の心地良さを味わえるのは、実際に袖を通してからです。
生地には、高級スーツ生地などにも用いられる非常に繊細で上質なSuper120’sのウール糸を使用しています。表面だけでなく、肌に触れる裏側まで全てこの上質なウール糸を用い、程よく厚みのある裏毛生地に編み上げられています。

一般的な綿素材や化繊混の裏毛生地に感じる、ふかふかとした質感とは異なり、もちもちとした非常に柔らかな質感。生地を触っているだけでも気持ち良く、表面には細かな毛羽がうっすらと見られることで、見た目にも柔らかな風合いが伝わってきます。



半袖のインナーの上から袖を通してみましたが、首元や腕など生地が直接肌に触れる部分でも、ウール特有のチクチク感は全くありませんでした。感じるのは、ひたすら優しく柔らかな肌触り。
・スーパー120’sウール裏毛トレーナー(濃青)サイズ4着用(169cm 77kg)



程よい厚みのあるもちもちとした生地に身体を包まれる感覚は、一度袖を通すと病みつきになるほど心地良く、ついつい何度も触れたくなってしまいます。
もちろん、ウールならではの保温性も備えているため、秋には一枚でも、冬にはアウターなどのインナーとして頼もしい存在です。
ただ、この作品の場合は暖かさ以上に、「この生地を着ていたい」と思わせるほどの心地良さが大きな魅力。
極上の着心地。
少し強い言葉ではありますが、このトレーナーにはあえてそう表現したくなります。

デザインは、そんな生地の魅力を素直に味わえるシンプルなもの。
ベースはスタンダードなクルーネックのトレーナーですが、一般的なスウェットに見られる襟、袖口、裾のリブへの切り替えをなくし、身頃と同じ裏毛生地を二重にして仕立てています。


トレーナーらしい気軽さは残しながらも、スポーティーな印象は控えめ。Super120’sウールの滑らかな風合いも相まって、スウェットでありながら品の良さを感じられる佇まいに仕上がっています。
肩の傾斜を緩やかにし、アームホールを浅く設けた、やや平面的なシルエットもMITTANらしい部分。適度にゆったりとした身幅を持たせながら、生地が非常に柔らかく落ち感があるため、ボリュームが出すぎず、力の抜けたフォルムを描きます。


また、後ろ襟ぐりから肩にかけてはタコバインダーで補強し、日常着として繰り返しの着用にも耐えうる耐久性を持たせた仕立てに。ウール素材でありながら手洗いが可能であることも、日々着用する上では嬉しいところです。
スウェットトレーナーは、気軽さや楽な着心地を求めて手に取ることの多い服だと思います。その気軽さを残しながら、ここまで肌触りの良さに心を奪われるトレーナーはなかなかありません。
柔らかい、という言葉だけでは少し足りないほどの柔らかさ。もちもちとした生地に包まれる極上の着心地を、まずは一度袖を通して味わってみてください。
※MITTANの作品はこちらからご覧いただけます。
執筆者 中村鴻大


