開けるまでのお楽しみ
灰草から荷物が届く日は、毎回少し胸が高鳴ります。
完成したサンプルを見てオーダーするのではなく、生地を選び、そこへどのような染めを施すかを決めて製作をお願いするため、作品の全体像は仕上がってくるまでわかりません。
頭の中で完成した姿を想像することはできますが、生地と染めが重なったときにどのような表情が生まれるのかは、箱を開けるその瞬間までのお楽しみです。
箱から取り出して並べると、それぞれの染めの個性がしっかりと表れた仕上がりになっていました。
今回届いたのは、Classic Shirtのsepia、灰青、柿渋×墨、玄。

今シーズンのClassic Shirtでは、コットンをベースに、節や太さの異なるスラブ糸を経緯へ織り込んだ生地でオーダーいたしました。
比較的薄手で軽やかさがあり、光にかざすとわずかに透けるほどの生地です。


染色や精練などの仕上げ加工を施していない生機の状態から洗い込むことで、生地の縮みや糸の張力差による細かな凹凸と、ナチュラルなシワ感が生まれています。
さらに、手染めによる染色を施すことで、色の濃淡や染めムラ、激しく刻まれたシワが重なり、生地の凹凸やスラブ糸の陰影がより鮮明に。単色でありながらランダムなチェック柄のようにも映る、粗野で奥行きのある風合いに仕上がっています。
4色それぞれの表情をご覧ください。
・sepia



・灰青



・柿渋×墨



・玄



写真を見比べていただくと、色だけではなく、生地の凹凸や陰影の現れ方まで異なっていることがおわかりいただけると思います。
同じ生地でありながら、染めによって受ける印象は大きく変化し、それぞれが異なる魅力を放っています。
実物では、光の当たり方によって染めムラや陰影がより豊かに移ろい、生地の奥行きも一層感じられます。
是非店頭で一枚ずつ見比べながら、お気に入りの色を見つけてみてはいかがでしょうか。
なお、灰草の作品はブランドの意向により、ONLINE STOREでの掲載を控えさせていただいております。
作品の詳細につきましては、お電話またはメールにてお気軽にお問い合わせくださいませ。
執筆者 中村鴻大


