圧倒的な作り込み
Solitaryでお取り扱いしている唯一のシューズブランドPETROSOLAUM(ペテロオラウム)をご紹介させていただきます。
「PETROSOLAUM(ペテロオラウム)」は、2012よりスタートしたデザイナー荻野宗太郎さんが手がけるシューズブランド。
おおよその人が読めないであろう「PETROSOLAUM」というブランド名は「Petroleum(石油)」という英単語に自身の名前である「Sotaro(宗太郎)」を掛け合わせて生み出だされた造語。
お父様が石油関係の仕事に従事していたことに由来しており、“家族への想い”が込められたネーミングでもあるそうです。

インソールに刻まれた特徴的な指紋のマークは、油で汚れた指先をモチーフとしており、
「手仕事へのこだわり」と「家族への想い」を象徴し、地面を掘削し地中深くから石油を掘り出すように、モノづくりを深く掘り下げていくという意味も込められています。
初めての展示会では「PETROSOLAUM」のモノづくりに対する奥深さを体感いたしました。
会場へ入ると壁一面を覆い尽くすほどの沢山の靴に興奮と驚きを隠せませんでした。
実際に作品を手に取りながらじっくりと見ていくと既成靴とは思えない仕様や狂気を感じる作り込み。
有名ブランドやビスポークシューズが最高峰とされる革靴の世界でもここまで作り込んでいるところは滅多に無いだろうと衝撃を受けたのは忘れられません。
PETROSOLAUMには01、02、03という3つの木型が存在します。
その中でも03lastはブランドの中ではハイエンドモデルに位置付き、その作り込みは圧倒的。
展示会でも特に目を奪われたのはこの03lastでした。

足を通して感じたのは、踵と土踏まずへの吸い付き。それでいて足先には窮屈さを感じない程よいゆとりでした。
踵を後ろから見ると、幅は小ぶりで瓢箪のように履き口に向かってキュッと細く、わずかに内側に倒れ込む様なバランス。横から見ると踵の丸みに沿うような美しい曲線を描いています。



そして土踏まずへグッと沿うようなウエスト。絞りに合わせて合わせて丸コバから平コバへ変わりゆくラインも非常に繊細で美しい仕上がりです。

足先へ差し掛かるとしっかりと広がりトゥはやや丸みを帯びています。

これまでSanders、Church's、Paul Harnden、イージーオーダー、ビスポークとそこそこ色んな革靴を履いてきましたが、どの革靴にも無かったフィット感に思わず息を呑みました。
幅広で踵が小さい日本人の足形にピッタリの木型は、比較的日本人らしい足形(幅はやや細めですが)の私の足にも吸い付くようにフィットいたしましたので、きっと皆様にも同じ様に感じていただけると思います。
そして圧倒的な作り込みはこちらのアウトソールをご覧ください。



縫い糸を隠しエレガントに魅せるヒドゥンチャネルに艶やかにくびれて盛り上がるフィドルバック、それを際立たせるように抉られたオリジナルのヒールデザイン、ウッドペイス(木釘)。
さらには、アッパーの革の吊り込みも手吊り込みで行っているという狂気の沙汰。
手吊り込みで仕上げることで踵の空いた小さな穴からは手仕事の跡を感じられます。


どれも機械では仕上げられない手仕事を要するものであり、量産を目的とした既製品ではあり得ない、常軌を逸した作り込みです。
そこ加えて当店では底付けをハンドソーンでオーダーいたしましたので、先述のフィット感に加え、履き始めから既に馴染んだ靴のような極上の履き心地を味わうことができます。
この感覚は是非体感していただきたいです。
PETROSOLAUMではアッパーに用いる革使いも非常に魅力的なのですが、そちらは次のブログで…。
足を通した者にしかわからないこの感動を是非とも皆様に体感していただきたいと思っております。
執筆者 中村鴻大


