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PETROSOLAUMの革使いの妙
PETROSOLAUM

PETROSOLAUMの革使いの妙

前回のブログで紹介しきれなかったPETROSOLAUMのアッパーに用いる革使いについてご紹介させていただこうと思います。

先のブログでも写真で使用していたこちらのモデルはアッパーにクードゥーレザーを用いた03lastのH Chukker。

 

クードゥーレザーといえば、なんといっても特徴的なのがこの傷跡です。

 

クードゥーとは、アフリカ南部のサバンナや森林に生息する捻れながら大きく伸びた2本のツノが特徴のウシ科の動物。

ウシといいながらもがっしりと大きな体つきのシカのような見た目。

厳しい自然を生き抜く中でついた傷は革になっても残っており、野生的な力強さを放っています。

 

そして、この革はクードゥーの分類と見た目を表すかのように、牛革のような耐久性や弾力といったタフさがありながら、鹿革のような柔らかさがあるのも特徴。

当店では、その傷跡が分かりやすく見える(NATURAL)カラーでオーダーいたしました。

同じ靴でも傷の入り方やシワの強い部分など、左右で表情が異なるのはクードゥーレザーならでは。

革の風合いを活かすためにコバはあえて荒めに仕上げるという細部にまで拘った作り込み。

 

付属する平紐に変えればガラッと雰囲気が変わり、より革の印象が前に出たように見えますね。
ワイルドなアッパーに、ほんの少しクラシカルな空気を纏わせる平紐が個人的に好きです。

 

先のブログで紹介したビスポークさながらの作り込みの03lastに、あえて野生み溢れるこの革を採用したところにPETROSOLAUMらしい遊び心を感じます。


続いてこちらはStone Derby(NATURAL)です。

 

厚みを抑えた平たいスクエアトゥが特徴の02lastを採用した作品です。

 

アッパーには鹿革のスウェードを使用していますが、その染色方法が非常に特殊。
「燻染め」と呼ばれる、松や藁を燃やした際に立ち上る煙に含まれるヤニを革に付着させ、じっくりと色を移していく伝統的な技法で染め上げています。
これにより、革はムラのある茶褐色に染まり、ところどころに黒い煤の跡が点在する、独特の表情を纏っています。

 

そして、この染め技法のもう一つの特徴が香り。

この作品が届いた時、ダンボールを開けてすぐに燻製のような芳醇な香りを放っていました。
箱を開けるとさらに良い香りが。
匂いばかりは写真で伝わらないのが残念ですが、この靴で一杯呑めます。笑

 

ただ、特殊な革だけで終わらないのがPETROSOLAUM。

こちらの作品でもアッパーの革の風合いと馴染ませるようにコバやヒールはスウェードのように細かな毛羽を立てた荒めの仕上げに。

 

さらには、革靴の加工としては非常に珍しい製品洗いをかけることでアッパーやソールを歪ませ、左右不均一で独特なフォルムに。

 

革やコバ、全体に粗野な風合いを帯びた独特なムードが漂う作品です。

また、左右の足に合わせた非対称なヒールカップやアウトソールのウッドペイスが当然のように施されている作り込みの高さは02lastでも健在。

 

燻染めの革は擦れた部分から色が抜け、地の色が顔を覗かせます。
クードゥーレザーも元々の傷跡があるので、ちょっとくらい雑に履いても味になるのも良いところ。
傷やシワが愛着となって刻まれていくのも楽しみの一つです。

PETROSOLAUMの世界観や思想が存分に発揮された作品です。

「きちんとした革靴はもってるし...」

「変わった靴が欲しいな...」

という方には特におすすめです。

H Chukker(NATURAL)/KUDO 39h 40 41
Stone Derby(NATURAL)/鹿革スウェード(燻染め)40 41 42
今ならサイズも揃っておりますので、履き比べていただくことも可能です。

特に03last、H Chukkerの履き心地には度肝を抜かれると思います。
是非、店頭にてご体感くださいませ。

 

執筆者 中村鴻大

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