インナーでも主役級
ここ最近はアウターやニットをブログに綴ってきましたが、店頭でもオンラインストアでも、シャツをお選びいただく機会が続いています。
季節を問わず着られるという点もありますし、外ではアウターに包まれていても、室内に入れば暖房が効いており、自然とアウターを脱ぐことが多いですよね。
そう考えると、一日の中で長い時間を共にするのは、やはりシャツやカットソーといったインナーになるのだと思います。
シャツといえば、多くのブランドが様々な色や柄、型で展開しています。
その中でも白シャツは、とりわけシンプルであるがゆえに誤魔化しがきかず、作り手の考えや設計が如実に表れる存在だと感じています。
Solitaryでお取り扱いさせていただいているSans Limiteは、まさにそうしたシャツを軸に展開しているブランドです。
色や柄、型のバリエーションも豊富ですが、今回はあえて「白」に絞り、型違いでいくつかご覧いただきたいと思います。

まずは、ブロードボックスレギュラーカラーシャツ。

Sans Limiteを象徴する一枚とも言える定番の型です。
肩や身幅に程よくゆとりを持たせたボックスシルエットで、身体のラインを強調しすぎず、自然体で着られるバランス。


一枚で着たときの収まりがよく、ジャケットやニットのインナーとしても使いやすい、非常に懐の深いシャツです。
「まず一着」という選択肢として、長く支持されている理由がよく分かります。
次に、ブロードボックス2本針レギュラーカラーシャツ。

一見すると先ほどのシャツと似ていますが、縫製仕様が異なり、2本針ステッチによるボコボコとしたパッカリングが特徴です。




パッカリングに目が行きがちになるのですが、太めの糸を走らせた前立てやヨーク、裾もしっかりと主張のある部分です。
同じ白シャツでも、縫製の違いだけでここまで空気感が変わるのかと、改めて気づかされます。
続いて、ボックスワイド3本針シャツ。

こちらは3本針で縫い上げられたことによる、ふんわりとしたシルエットが特徴です。
先ほどの2本針とはまた別の存在感のある型です。

3本針縫製によるチェーンステッチがグニョグニョとうねり、無地の白シャツでありながら単調になりません。


クラシカルなワイドカラーでありながら、かっちりした印象によらないところがこのシャツの面白さであり魅力です。
最後に、2本針長丈スタンドカラーシャツ。

スタンドカラー、前身頃のラウンドした裾などクラシカルでフォーマルな印象のシャツを2本針で縫製し、さらに両脇は空環仕上げでワークシャツのような仕上げにしたユニークなデザインが特徴です。



こちらは他のシャツに比べると、肩幅はジャスト目で、着丈の長いシルエットですので、丈の長いジャケットやコートとの相性も抜群です。
カーディガン感覚で羽織ってもいい長さで汎用性の高いデザインです。
白シャツと一口に言っても、それぞれに明確な個性があり、受ける印象は大きく異なります。
だからこそ、型によって選ぶ理由がはっきりと分かれ、どれか一つに絞る時間さえも楽しく感じられるのかもしれません。
流行や季節に左右されにくく、着る人の感覚に寄り添いながら、幅広い役割を果たしてくれる。
インナーでありながら、主役にもなれる。
そんなシャツがワードローブにあることは、日々の装いを考えるうえで、きっと心強い存在になるはずです。
執筆者 中村鴻大


