夏の景色に秋の色
前回のBlogでも書きましたが、梅雨明けが発表され、ようやく本当の夏が訪れたように感じる今日この頃。
外では蝉の声が響き、強い日差しの下には青空と大きく膨らんだ雲が広がっています。
夏の盛りを迎えたばかりの景色とは裏腹に、店内では早くも次の季節が動き始めました。
その最初の便りのように届いたのが、MITTANのOCフランネルシャツです。

オーガニックコットン100%の糸で織り上げた生地に、縮絨と起毛を施したフランネルを使用したオープンカラーシャツ。
表面には細かな毛羽が立ち、ふっくらとした柔らかな質感。見た目には秋冬らしい温もりがありますが、生地は重過ぎず、秋口にはカットソーの上から軽く羽織るのにも丁度良い厚みです。

首元がすっきりとした襟元と、袋状に仕立てられた生地を縫い付けた胸ポケットが印象的なデザインです。



肩幅や身幅、アームホールにはたっぷりとゆとりを持たせており、薄手のインナーの上から着るだけでなく、気温が下がればニットやスウェットを中に重ねられるほどのボリューム感があります。

前を閉じてシャツとして着ても、ボタンを開けて軽く羽織っても様になり、寒さが深まればシャツブルゾンのような感覚でも着用していただけます。


ラインナップは10色をご用意いたしました。
黒や墨黒、濃紺や炭といった落ち着いた色に加え、藍(濃)、蓬(濃)、柿渋×ベンガラ、栃の実といった草木染めも並んでいます。





天然藍を幾度も染め重ねた深い青の藍(濃)、くすみを含んだ穏やかな緑の蓬(濃)、柿渋の渋い茶色にベンガラの赤みが重なる柿渋×ベンガラ、そしてピンクと灰色が溶け合ったような栃の実(濃)。
同じフランネル生地でありながら、染めによって色の深さや揺らぎは大きく異なり、10色が並んだ姿にはそれぞれの個性がはっきりと現れています。
その中でも、個人的に惹かれたのが栃の実(濃)です。

ピンクや紫のどちらにも見える少し曖昧で、褪せた草花や褪せた古布を思わせるような落ち着いた色合い。
光が当たると赤みがじんわりと現れ、陰では灰色を帯びた表情を見せています。

明るさがありながら華やかになり過ぎず、渋さを含みながらも重たく見えない。そのどちらにも振り切らない絶妙な色合いに強く惹かれました。
柔らかく起毛したフランネルともよく合い、曖昧な色合いと生地の温かみが重なることで、落ち着きのある奥行きが生まれています。

外の景色や気温は、まだまだ夏のど真ん中です。それでも、店内に並んだ10色のフランネルを眺めていると、秋の空気や冬の重ね着が少しずつ現実味を帯びてきます。
今すぐ着る洋服を選ぶのとはまた違い、これから訪れる季節を思い浮かべながら色を選ぶ時間も、この時期ならでは。
暑いけれど夏物はもうお腹いっぱいという方もいらっしゃる頃でしょう。夏とはいえ、Solitaryがある獅子吼周辺は心地良い風が吹き抜け、意外にも過ごしやすく感じられます。店内もしっかり空調を効かせておりますので、一足先に秋の味見をしてみるのはいかがでしょうか?
※MITTANの作品はこちらからご覧いただけます。
執筆者 中村鴻大



