ついつい手が伸びる
服を選ぶとき、つい手に取ってしまうものがあります。
例えば、着用した時の雰囲気や着心地の良さ、合わせやすさや扱いやすさなど、理由は様々あると思います。
気がつけば、またそれを選んでいる。
MITTANの大麻シャツ3は、まさにそんな感覚で手を伸ばしてしまうものの一つです。

スタンドカラーに胸ポケットの無いスッキリとしたデザイン。
タイト過ぎず、かと言ってオーバーサイズ過ぎることのない程よいゆとりのあるサイズ感。
一枚でも、インナー使いでもバランス良くスタイリングに馴染む汎用性の高いシャツです。

大麻を100%使用した生地は、触れると接触冷感のようにほんのり冷たく、さらっとした乾いた質感。
日本の蒸し暑い気候の中では、この触感が本当に心地よく感じられます。
私は同じ生地を使った大麻シャツ大を私物として着続けています。
インナーを調整すれば今の時期からでも十分に着られますが、やはりこの素材の真価を感じるのは夏場です。
汗をかいても生地が肌に張り付くことはなく、乾きも早い。
結果として、暑い日ほど自然と手が伸びてしまいます。
夏の間はほとんど毎日のように着て、洗濯も繰り返しました。
生地の表面にはうっすらと毛羽立ちが現れ、最初のハリのある質感とはまた違う、ふわっと柔らかな風合いへと変わっていきました。
・新品(炭)
・私物(薄茶)
着用と洗いを重ねることで少しずつ変化していく過程も楽しめる生地です。
もう一つ、このシャツでどうしても触れておきたいのが縫製です。
裾や袖口に走った3本のステッチ。
一見すると3本針ミシンで縫われているように見えるのですが、実は同じ箇所にミシンを3度走らせて仕上げられています。
つまり、3本のラインは一度に縫われたものではなく、すべて別々に縫われているということです。


特に見ていただきたいのが剣ボロの部分です。


ここはとぐろを巻くように細かく何度も切り返しながら縫製されており、小さな面積の中に驚くほど繊細なステッチワークが詰め込まれています。
目立つ部分ではありませんが、近くで見るとその緻密さに思わず見入ってしまいます。
装飾としての美しさもありながら、同時に強度を高めるための工夫でもある。
こうしたところに、単なるデザインとは少し違う、手仕事のぬくもりや揺らぎを感じます。
見た目の印象はとてもシンプルなシャツ。
ただ、素材や縫製の細部に目を向けていくと、思いのほか多くの仕事が重ねられていることに気づきます。
こうした細かな仕様が、着心地のよさや安心感につながっているのかもしれません。
展示会や入荷ラッシュのバタバタが続き、ようやくオンラインストアでも掲載することができました。
詳細につきましてはそちらでもご覧いただけますが、是非店頭でご覧いただきたく思います。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
執筆者 中村鴻大


