1色の中に14の柄
冷夏とも言われている今夏ですが、それでも着実に気温が上がってきている今日この頃。
茹だるような蒸し暑い日には、Tシャツにパンツを合わせるだけという日も多くなるでしょう。
しかし、暑いからといって装いを考える楽しみまで手放してしまうのは少しもったいないように思います。
かといって、過度なデザインや鮮やかな色柄は、日常では取り入れにくいと感じる方も多いはずです。
シンプルな組み合わせでも、生地そのものに表情があれば物足りなさを感じさせません。
暑い季節にも快適に穿けて、落ち着いた見た目の中にしっかりと存在感がある。今回ご紹介するのは、MITTANの亜麻大麻ジャカードパンツです。









経糸に亜麻、緯糸には大麻を打ち込み、14種類もの異なる織り柄を表現したジャカード生地を使用しています。
これだけ多くの柄が織り込まれていると華やかな印象を想像するかもしれませんが、全体が単色のため、総柄でありながら無地に近い感覚で合わせられます。
離れて見ると柄の主張は穏やかで、近くで眺めるほど織り方の違いや細かな凹凸が見えてきます。そのため、柄物を取り入れるというよりも、表情のある無地のパンツとして普段の装いに馴染ませやすくなっています。
シルエットは腿周りにたっぷりとゆとりを持たせ、裾に向かって細くなるワイドテーパード。生地の分量はしっかりとありますが、レングスはやや短く設定し、裾の収まりも良いため、すっきりとしたシャツからボリュームのあるトップスまで幅広く合わせられるバランスの良いデザインです。
同じ亜麻と大麻を用いた亜麻大麻サイドスリットパンツと比べると、生地には適度な厚みがあり、程よいハリも感じられる生地です。柔らかく落ちるというよりは、生地がボリュームのあるシルエットをしっかりと支えてくれるため、穿いた際には綺麗なフォルムを形成してくれます。
ポケットは脇の縫い目に沿うように配し、前開きも省いたミニマルな作り。細部のディテールを簡潔にしたことで、14種類の織り柄が持つ複雑な表情と迫力が、しっかり伝わってきます。

さらに、この生地は着込んだ先の変化も楽しみです。
製品染めによる色は、着用と洗濯を繰り返すことで少しずつ落ちてゆき、柄の凹凸にはアタリが生まれます。穿き始めには色の中に溶け込んでいた織り柄も、時間とともに徐々に浮かび上がり、より表情豊かに変化してゆきます。
Tシャツ一枚に合わせても簡素に見えず、シャツを重ねても柄が強く出過ぎない。
単色ならではの合わせやすさを持ちながら、近くで見るほど生地の奥行きを感じられ、穿き込むことでその柄がさらに現れてくるパンツです。
今なら色、サイズともに揃っており、お好みに合わせて幅広くお選びいただけます。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。

※MITTANの作品はこちらからご覧いただけます。
執筆者 中村鴻大



