着込むほどに深まる生地と染めの風合い
シルエット、着心地の良さゆえに私自身も日頃から愛用しているMITTANの大麻シャツ大。数ある色の中からSolitaryには、深みのある色合いが印象的な泥染めが並びました。
・大麻シャツ大(泥染)


このシャツの心地良さは、大麻100%の生地ならではの軽さと通気性にあります。
接触冷感のようなひんやりとした肌触りに加えて、汗をかいても肌離れが良く、蒸し暑い時期ほどその快適さが際立つ清涼感のある生地です。
洗濯をしてもすぐに乾き、高頻度の洗濯にも耐える丈夫さがあるからこそ、暑い季節は自然と手が伸びるシャツです。
私自身、昨年は穴が空くのではないかと思うほど着込みましたし、今年もすでに同じように手にする日が続いています。
こちらの生地は大麻特有のハリや硬さがありますが、着込み、洗うほどに表面には細かな毛羽が立ちはじめ、柔らかく優しい肌触りへとゆっくり育っていきます。
そんな質感の変化も、この素材ならではの面白さです。
この心地よさを引き立てているのが、大麻シャツ大ならではのシルエットです。
首元に小さく控えるミニマルな襟に対して、身幅やアームホールにはたっぷりとゆとりを持たせ、生地の中で身体が泳ぐような解放感が生まれます。
・169cm77kgでサイズ3着用



着丈もやや長めに設定されており、風が吹き抜けるたびに生地がふわりと空気を孕み、大麻生地の通気性をより感じさせてくれます。
このゆったりとしたボリュームに対して、襟を小ぶりにすることで、視線が自然と首元に集まり、リラックス感はありながらもルーズには見えないバランスに仕上がっています。
そして、この風を孕むようなゆったりしたシルエットに重なるのが、泥染めによる独特の色合いです。
麻素材特有の不均一な太さの糸やネップが生み出すナチュラルな風合いに、手作業で染め上げる泥染めならではの揺らぎのある独特なムラが重なり、茶や黒、青、グレーが混ざり合ったような複雑な深みのある色合いに仕上がります。

着込み、洗うほどに毛羽立ち柔らかな質感へと変化していく生地に呼応するように、擦れやすい袖口や襟元からアタリが現れ、徐々に風合いが増していきます。
大麻素材がもたらす心地良さ、身体を包み込むようなリラックスシルエット、味わい深く育ってゆく生地と泥染ならではの深い色合い。時間をかけて永く付き合っていきたいと思える作品です。
執筆者 中村鴻大


