飲むだけでは終わらない珈琲
先日のBlogでもご紹介したMITTANのOCフランネルシャツ。
少し遅れて、新たに「珈琲」が届きました。

名前の通り、珈琲染めによる色です。
染料となるのは、抽出した後に本来であれば廃棄される珈琲かす。そこから色を引き出し、木酢酸鉄を用いて染め上げられています。
珈琲らしい濃い焦茶色がそのまま生地へ移るわけではなく、仕上がりは淡くベージュのような落ち着いた茶色。木酢酸鉄を用いることで灰色っぽさを含んだ深みも加わり、わずかにくすんだ柔らかな色合いに仕上がっています。

淡い茶色を基調とした色合いは強く主張する色ではありませんが、わずかなくすみを含んだ柔らかな色味が、細かな毛羽をたっぷりと蓄えたフランネルの風合いによく合っています。


OCフランネルシャツでは、オーガニックコットン100%の糸で織り上げた綾織の生地に縮絨と起毛を施すことで、表面にふかふかとした毛羽を立たせています。
ふっくらとした柔らかな肌触りに加え、見た目にも柔らかな風合いとなり、淡い珈琲色の穏やかな印象をさらに引き立てています。

単色でありながらのっぺりとは見えず、珈琲染めによる色の揺らぎと起毛した表面が重なることで、素朴で味わいのある表情に仕上がっています。
デザインは、袋状に仕立てられた生地を縫い付けた胸ポケットが印象的な長袖のオープンカラーシャツです。
身幅や肩幅、アームホールにはたっぷりとゆとりがあり、柔らかなフランネル生地が身体の周りにふわりと包み込む、リラックス感のあるシルエットです。


一枚でシャツとして着ることはもちろん、ニットなどのインナーを着込めるだけの余裕もあるため、気温が下がってからは軽い羽織物のような感覚でも着用できる汎用性の高さも魅力。
また、珈琲染めも着用と洗濯を繰り返すことで少しずつ色合いが変化していきます。
生地の毛羽の風合いが深まり、着始めの柔らかな色合いから、さらに淡く乾いたような表情へ育っていくのもお楽しみいただけます。
まだまだ暑さの真っ只中で、フランネルが活躍するのはもう少し先。それでも、先に届いていた色の中へ「珈琲」が加わったことで、OCフランネルシャツの並びにもまた違った表情が生まれました。
華やかさではなく、淡い色合いと起毛した生地の柔らかな風合いに惹かれる「珈琲」。
色の揃っている今、他の色と並べながらじっくりとご覧くださいませ。
※MITTANの作品はこちらからご覧いただけます。
執筆者 中村鴻大


